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「何のために生きているのか分からない」って・・・

昨日の日記で少しお話しした私の叔父は(私の母のお兄さん)、幼少期から頭がよく、学校の先生からは「神童」と呼ばれていたそうだ。気を良くした父親は「お前は将来医者になれ!それ以外認めない!」と言い出し、叔父も迷うことなく親が敷いたレールの上を歩いていたとのこと。

でもいつの日からか叔父は脚本家になりたいと思うようになり、文系の大学に入りたいと父親にお願いしたそうだ。

しかし「そんな職業じゃ飯は食えん!余計なことを考えるな!」と厳しく叱られ、医学部に受かるまでひたすら勉強だけをさせられていた。でも叔父は、自分の頭では医学部には絶対に受からないと分かっていたそうだ。

親に勉強しろとばかり言われていた叔父の幼少期

数年経っても医学部に受かることはなく、これ以上は経済力が続かないと判断した父親から、「医学部がだめなら、せめて難関大学の工学部を受けろ」と言われ少しホッとした叔父。

当時は工学部に入るのも医学部並みに競争率が激しかったそうだけど、叔父はその力があったのであっさり合格したとのこと。

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叔父の挫折

叔父は脚本家の夢を捨てられず、まずは工学部に入って親を安心させ、そのうちコッソリ文学部に編入して脚本の勉強をしようと思っていたようだった。しかしそれが父親にバレてしまい「仕送りしないぞ!」と脅され、結局自分の夢は諦めてとりあえず工学部を卒業。そして親に言われた通りに大企業に就職するも、幼いころから勉強しかしてこなかったので、コミュニケーション能力がほとんどなく、会社では邪魔者扱いされていたそう。

今までは「神童」と呼ばれ周りからチヤホヤされていた叔父。でも入社した途端「お前は使い物にならない!」と言われ自信を失い、夜眠れなくなっていった。

以前、睡眠不足の恐怖について書いたことがあるけど(関連記事)、叔父は極度な睡眠不足が続き、幻聴が聞こえるようになっていったそうだ。そしてある日、医師から「精神分裂症」と診断され、様々な薬を処方された。

薬なしでは精神が安定しなくなっていった叔父。

叔父は今で言う「うつ病」だったんだと思う。でも当時の薬は効き目が強すぎたのか、叔父は幻聴どころか幻覚まで見えるようになり、どこかのお寺の掛け軸を破り、警察沙汰になったこともあるそうだ。

日に日に生きる気力を失っていく叔父。「何のために生きているのか分からない」と、山奥で首を吊って自ら命を絶ってしまった。

自ら命を絶とうとしている叔父

叔父の話を母から聞いた時は、切なすぎて涙が止まらなかった。叔父がこの世で最期に目にしたものが、自分の首を吊るロープだったなんて・・・。

私の母は、自分の父親をうんと責めたそうだ。

「お兄ちゃんが死んだのは、お父さんのせいだからね!」

そう言って、毎日毎日父親を責め続けたとのこと。私の母は叔父と違ってとても気が強い性格。父親からすると、娘はかわいいくて甘やかしたパターンかな?

叔父は弱い人間?

叔父が自殺したことを聞いた周りの人たちは、「なんて弱い人間だ!」と言った人も多かったそうけど、親に意見できるような環境ではなかったのも原因のひとつだと思う。

叔父は私が生まれる前に亡くなっていたので、実際に会ったことはない。でも仏壇に写真が飾られているので、実家に帰るたびに叔父さんと心で会話をしてるの。

「叔父さんも私と同じで、親に強く意見できない性格だったんだよね」って。

叔父さんが歩いてきた人生を無駄にしないよう、私は自分の息子には、「例え間違っていたとしても、自分が思っていることはどんどん意見しなさい。」と言っている。

そのせいなのか、随分と反抗してくることもあるけど(笑)、こちらが正論を言えば「あ、そうだね」と素直に聞き入れてくれている。

大人のサポートが必要な子供たち

この世に生まれてたった数年の子供たち。

あの「バカの壁」の著者の養老孟司さんが、雑誌か何かの記事で、「子供たちは『純粋無垢で心が広い』という人がいるけど、そんなことはない。経験豊富な大人よりも器はずっとずっと小さい。」と言っていたのを思い出した。(一語一句は覚えていませんが、こんなニュアンスで書いてありました)

だからこそ、子供たちが大きな器を持てるよう、大人がサポートしてあげなくてはいけないそうだ。でもこの器も、ただ大きければいいというわけではなく、子供の心が安定する大きさの器を作ってあげるのが親の役目とのこと。

世の中を、なんとか小さい器で頑張って生きている子供たち。

はたして私は、息子に合った器を用意してあげられるのだろうか。そもそも親の私の器が小さいんだけど、どうすればいいのかな?(笑)

息子を育てながら、私自身は「親としての器」を大きくしなきゃいけないわね・・・。

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