タイトル下(広告)

孤独と闘うブタ

こうして夫の心はどんどん私から離れて行った。でも今思い返すと、息子が生まれてすぐからその前兆はあった。

慣れない育児で、抱っこは下手だし母乳をあげる姿も人に見せられないほどひどい私。髪は一本結びで色気はゼロ。おまけに産後10キロも太ってしまった。

夫からすると、子豚におっぱいをあげている母豚にしか見えなかったのだろう。夫がボソッと「うちにブタがいる」と言ったことがあった。

慣れない手つきでおっぱいをあげているコブタ母さん

一瞬自分の耳を疑ったけど、「ブタがいる」と確かに言った。その後、近くにあった大きなネコのぬいぐるみに向かって「うちにブタがいる~」と言い直していた夫。でも本当は私へ向けた言葉だったのだろう。夫は、いつか私が痩せてくれると信じて、言いたいことを我慢していたんだろうな。

早く気付いてあげられなくてごめんね、夫。でもあの頃はひどい睡眠不足に悩まされていて、どうしても睡眠時間を確保したかったの。どうしてもおしゃれが出来ない時期だったの。息子のせいにはしたくないけど、うちの息子くん、ただの一度も朝までぐっすり眠ってくれたことがなかったの。

夜泣きがひどい息子を抱っこしているコブタ母さん

なんて、今さらあれこれ言ってももう遅いんだけどね・・・。

夫からすると「だらしない妻」に見えたのかもしれない。でも私は慣れない育児で、孤独との闘いでもあった。産後クライシスという言葉があるけど、我が家の場合も当てはまるのかな?男性は、私のような妻だとみんな逃げてしまうのかな?

だとしたら、夫には大変申し訳ないことをしたと思う。

けれど私は、「お母さん」になった自分が嫌いではない。息子が生まれたことで、夫への愛も深くなっていたからだ。でも何かの雑誌に、男女は「家族」になってはいけないと書いてあった。お互いにときめきを忘れてはいけないと。

これって、本当にそうなの?

男性とか女性とか抜きにして、自分の命と同じくらい誰かを大切に思うことってそんなに悪いこと?夫婦なんて3年もすればお互いに「ドキドキ」なんてしなくなるでしょ?でもその中で思いやって、子育てが少し落ち着いてから夫婦の時間を大事にするのもありだと思うんだけど。もちろん外見もとても大切よ。私もきれいな妻でいたい。だけど、それをしたくてもできない状況だってあると思うんだけど。

って、私が言っても全く説得力がないわね。

ブタは黙って豚舎でおとなしくしています。

豚舎の真ん中に座っているコブタの絵

レクタングル大(広告)