タイトル下(広告)

睡眠不足を甘く見てはいけないと思う理由

睡眠不足の恐ろしさを、身をもって知ったコブタの私。

夫が心の底から心配していたかどうかは別として(笑)、私のことが少しでも気になり電話をくれたから、誤って海に身を投げずに済んだのだと思う。しかし世の中には、深刻な睡眠不足に陥っていても誰にも気づいてもらえない人もいる。

そりゃそうだ。
本人すら気付いていないのだから。

高い場所からみる景色を、フカフカの布団と勘違いしたり、頭がぼーっとしていて、信号が赤になっていることに気づかず、そのまま命を落としてしまった方もきっといると思う。遺書も何もなく、突然自殺なさった方は、ご本人も、全く死ぬつもりはなかったのではないかと。

はじめは小さなことだったのかもしれない。でもそのうち、次々と処理しきれない出来事が起き、眠れない日々が続いていく・・・。

例えば、会社の上司。

社員の相談に乗ることもあるだろう。けれどそれが、

「あの人が嫌いです!」
「あのおじさん、口がくさいです!」
「何とかしてくれないと会社を辞めます!」

と、ここは幼稚園か?と思うような内容。でも悩みは人それぞれ。話を聞いて何とか解決しようと頑張る上司。

問題がなかなか解決しないことに腹を立てた社員は、ある日突然出社しなくなり本当に会社を辞める。真面目に出社している社員はてんてこ舞い。辞めた人の分の仕事も任され、文句を言いながら残業を続ける。

上司は人員確保しようと社長に相談。すると「君の能力がないから人が辞めるんだ」と社長。そのうち他の社員からも不満の声があがり結局何人も会社を辞めていく。

残された上司は、自分自身の責任だと、他の社員の何倍も仕事を抱えながら残業を続ける。
睡眠時間を確保する余裕なんてない。

ちょっと気分転換に会社のビルの屋上で缶コーヒー片手にタバコを吸う。夜景がとってもきれいだった。真下を見ると、街のネオンがなんだか羽毛布団に見えてくる。

気付いたらそこから飛び降りていた。

会社のビルの屋上で缶コーヒーを飲みながら夜景を眺めている上司

はい、次。
家族のために頑張るお父さん。

男は浮気する生き物だと言われているけど、どんなに辛いことがあっても絶対に浮気しない男性もいる。

会社では「こんなこともできないのか」と叱られ、妻からは「くそ真面目で何のとりえもない男」とバカにされる。妻は刺激が欲しくなり別の男と不倫。新しい世界を見てみたい妻は、その男と再婚することを決意。

子供は受験を控えている。学校にだってお金がかかるのに、「私が不倫したのはあんたのせいよ!」と慰謝料を請求してくるアホな妻。

とにかく仕事は休んでいられない。
眠りたくても眠れない。

いつもなら、車が来なくても赤信号をきちんと守るお父さん。よその子供が真似するといけないから。でもこの日は、頭がぼーっとしていて、赤信号なのに横断歩道を渡ってしまった。

気付いたら車に引かれていた。

赤信号を渡るお父さん

はい、次。
子育て中のママ。

夫には申し訳ないと思いながらも眠くて眠くて仕方がなく、夜の夫婦生活を断ってしまう。そんな日が続くと夫はどんどん淋しくなり、他の女性に恋をしてしまう男性もいるだろう。そして夫の帰りはどんどん遅くなる。

訳あってご両親に頼れないママもいる。託児所に預けたくても保育料が高い。まぁ、夜中に子供を預かってくれるところもそんなにないだろう。預けたところで、今度は「こんな遅い時間まで預けるなんて母親失格ね」と言い出す人が現れる。

現在は環境のせいもあってか、発達障害や、うちの息子のように睡眠障害を持って産れてくる赤ちゃんもたくさんいる。だから、睡眠不足になりながら頑張っているママに対して、「母親失格」だなんてとても言えない。

確かに赤ちゃんはママの側にいたいだろう。どのママもそれは分かっている。だから睡眠不足だろうが頑張って育児を続ける。

ベランダの植物に水をあげようと外にでた。住んでいるのは団地の高層階。誰かが頭をなでてくれているような、優しい風が吹いてきた。もっとなでてもらいたくて、ベランダから身を乗り出した。

気付いたらそこから飛び降りていた。

ベランダの花に水をあげているママ

はい、次。
子供がいないご夫婦。

若い頃は容姿端麗だった妻。夫はそんな美人妻を外に連れて歩くのが嬉しくてしょうがなかった。ある日妻が病気で入院。髪の毛は抜け、体もガリガリになっていった。シワとシミも増えていく。

やっと退院。

鏡を見たら自分があまりにも老けていてショックを受ける。でも生かされた命。今後の人生を夫婦でゆっくり過ごそうと思っていたのに、なんだか夫の様子がおかしい。「老けた妻を抱く気にならない」と、妻より年下の女性と不倫をしていた夫。

自分だって白髪混じりの加齢臭プンプンおじさんのくせして、「妻がおばさんになってさ。」と不倫相手に愚痴を言う。

彼女と過ごす夜が楽しくて仕方がない。頭の中がお花畑なので、もちろん夫の帰りは遅い。でも妻は夫を信じて帰りを待っている。

ある日、自分より若い女性と不倫していることを知った妻。それでも長年一緒にいた夫。情が邪魔してなかなか別れられない。そうこうしているうちに、夫の方から離婚を切り出してきた。更年期で体が不調なのも重なり、ぐっすりと眠れなくなっていく妻。

残り少ない人生。傷心旅行先で、悩みに悩んで離婚を決意。橋の上から見える遠くの山はとても美しかった。川のせせらぎが子守歌に聞こえてくる。

気付いたら橋の上から飛び降りていた。

傷心旅行先の橋の上から景色を眺めている奥さま

はい、次。
大人しい中学生。

誰がいじめの標的になるか分からない子供の世界。自分の意見をはっきり言えない中学生もいるだろう。最初は鉛筆を隠され、そのうち教科書がなくなる。次の日は自分の机に「死ね」と書かれている。

いじめられても、大人しい生徒は何も言えない。反応が薄いので、いじめっ子たちは更に刺激を求めて、その生徒の髪の毛を引っ張り壁に頭を打ち付ける。さすがに「痛い」と言った。

いじめっ子は「やっと反応があったぞ!」と喜び、いじめはどんどんエスカレート。自分の意見を言えない性格で、親にさえ相談できない。明日は学校かと考えるとどんどん眠れなくなってくる。

先生に相談しようと思っても、自分をいじめている生徒と仲がいいからなかなか言い出せない。毎日毎日朝からいじめられる。今日は何をされるのだろうと恐怖の日々。誰もいないところへ行きたくて校舎の屋上に逃げた。高いところは何だか自分を癒してくれた。

ただぐっすり眠りたくて、校舎の屋上から飛び降りた。

学校の屋上に逃げてきた生徒

他にも、家庭内暴力、借金地獄、虐待、数え上げたらきりがない。悲しいニュースが次々と流れてくる。雑誌のページをパラパラとめくるみたいに淡々と。

「弱い人だね」という人もいる。そう思われないよう本人は必死で頑張る。やがてそれが極度な睡眠不足へ陥っていく。気付いたら命を落としていた。

本当に睡眠不足は恐ろしい。

近くにそんな人がいたら、どうかほんのちょっとでもいいので、優しい声をかけてあげてください。

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